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megumim1219

【思春期をふりかえる】前髪いちだいじ、時代。








高校生の頃、前髪をやたら気にしていた時期がありました。


当時、短め前髪がブームで、

木村カエラさんとか、榮倉奈々さんなどの人気モデルが(当時はティーン誌のモデルだった)

「激短前髪」をしていたのです。


「なんてかわいいんだろう!!私もやる!!」


そう思い、意気揚々と自宅の洗面所に立った私。


少しずつ切って様子を見ればいいものを、ズバッとおでこの半分まで切りました。


「あれ……?」


お、思ってたんと違う……。


一瞬にして、「ひょうきん」になってしまった鏡の中の自分。


「え? え?」


おかしい。

どう見てもこれは、

「世界まる見え」で番組冒頭おふさげするときの「ビートたけし」のカツラだ。


「もう少し切れば、木村カエラになるはず!うん、きっとそうだ!あともう少し……」


焦った私は、そこでやめればいいものの、どんどん前髪を切りまくり、

最終的に生え際から1センチのところまで切ってしまったのです。(!!)


「なんじゃこりゃぁぁぁぁぁ……」


自分で切っておいて何言ってんだって感じなのですが、

あまりのへんちくりんさに、膝から崩れ落ちました。

ハサミを握ってしまった、いまいましい自分の右手を睨みながら洗面所で大号泣。


翌日、仮病を使って休もうとするも母にバレ、

絶望しながら、(冗談じゃなく、本気でどこかに逃亡しようと思ったほど)

それでもなんとか登校。


「え、なになになに!!前髪、火事にあったの⁈」と、

大して仲良くもない男子からもいじられ、

女子たちからは「えー、でも大丈夫だよぉ〜」と、

あきらかに大丈夫じゃない人に言うセリフを言われたあの日。


あの時の、学校へ向かう電車の窓。

そこに反射して映りこんだ自分の、こっけいな姿。

これから、私はどうなってしまうんだろう。

このまま永遠に、学校に着かなければいいのに……

西武線に揺られながらそう思ったあの時間を、妙にくっきり覚えています。


あれから20年経った今思うと

「若かったなぁ〜」と笑ってしまうのですが。

だけど、あの頃は、

前髪とか、

顎にできたでっかいニキビとか、

授業中にオナラ出ちゃったらどうしよう、とか、

そういうことが、「いちだいじ」だったのでした。


今、私が感じているいろんな悩みも、

20年後の私が「若いねぇ」って、笑ってくれているといいなぁ。

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