top of page
megumim1219

『あの子は、わたし。』


ささきありさんの『あの子は、わたし。ホロコーストを演じた「いとしま8・6平和劇」』を読みました。


子どもたちが主体となって行う「平和劇」。

「いとしまハローピースアクト」の子どもたちを追ったノンフィクションです。


「演じる」ということを通して、

子どもたち一人が「戦争を追体験」し、「命の大切さ」を強く感じ、成長していく姿が克明に記されていました。迫力のある、心が揺さぶられる一冊でした。


子どもたちが、「ホロコーストの記憶」をたどるために、ヨーロッパを実際にめぐるのもすごい。


アムステルダムにある「アンネフランクの隠れ家」

プラハの「ホロコースト記念館」

テレジンの「強制収容記念館」などなど……。


目を覆いたくなるような展示から、目を逸らさずに、

子どもたちは「ホロコースト」で亡くなった人たちの「声」に、必死で耳を澄ます。


「あの子は、わたし。」


この本のタイトルでもある言葉が、ぐっと胸にせまります。


「あの子たちの悔しさを、なかったことにしたくない」


生きたかった子どもたちを思い、

生きている子どもたちが必死にその思いを伝えようと演じる。

平和を繋ごうとする思いに、感情が揺さぶられました。


未来は明るい。子どもたちに、そう教えられたような気がしました。

なんどもなんども読み直したい、心がふるえる、すごい本でした。










Comments


bottom of page